不登校の中学生が高校入試で合格。そして、その後は…

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みなさん、こんにちは。みなちかです。

今日は、今も尚、話題になっている『不登校』について、私の経験から記事を書こうと思います。私は累計で3000人以上の卒業生を出していますが、不登校の生徒を受け持ったのは、小学生3人、中学生8人ほどです。今回は不登校の中学生にクローズアップしていこうと思います。

お子さんが不登校でお悩みの方は是非最後までお読みください。

不登校の中学生が高校入試で合格した話

私が受け持った不登校の中学生8人のうち、結果として高校に合格できたのは6人です。

合格者の内訳

  • 全日制の高校・・・2名
  • 定時制の高校・・・3名
  • 通信制の高校・・・1名

不合格者の内訳

  • 入試当日に欠席・・・1名
  • 全日制の高校を受けて不合格・・・1名

高校の種類と不登校児童の受け入れ体制

全日制の高校

中学校と同じように朝から夕方まで通う『普通の高校』です。お金があまりかからない公立高校とお金がかかる私立高校の2種類があります。

公立高校にはほとんどの学校で『不登校枠』というものが存在します。中学校での欠席や通知表などの内申面を基本的に一般の生徒と同じような計算をせず、試験当日の成績を重視する制度です。(各高校によって基準が異なります)

一見、一般受験者に比べて優遇されているような気がしますが実際は逆です。当然、高校入試は内申点が高い方が有利です。これは変わりません。内申点がほとんど加味されないであろう不登校児童は入試当日の点数を他の生徒より多く取る必要があります。

入試倍率が低い公立高校は比較的ねらい目です。ですが、倍率が低い学校はどちらかというと学力の低い学校が多いこともあり、後述する別の問題が生じてきます。

注意しなければならないのは私立高校に通う場合です。公立高校とは違い、私立高校は生徒の通っている家庭からの支出によって成り立っています。ですから、中学校の時に不登校だった生徒を入れてくれる学校が少ないということも事実です。高校で不登校になった場合、または退学になった場合、高校の収入が減ってしまいますので、私立高校としては中学校で欠席の少ない生徒を取ることはごく自然なことです。

私立高校の場合、年間で(特に3年生の時)に20日程度の欠席があるだけで、入学が難しいと判断されるケースも結構あります。勿論、どんな高得点を取ったとしてもです。(何度か経験しています)

高校入試は中学校を欠席すればするほど不利になります。それは仕方のないことです。

私立高校でも、ある程度お金を払えば入れてくれるという自由な校風で倍率の低い高校も存在します。ですが、これもまた、 後述する別の問題が生じてきます。

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定時制の高校

不登校児童に一番おすすめじゃないかと思う高校がこちらです。高校によって授業時間はばらつきがあるようですが、基本的には毎日3時間程度の授業時間で終了します。不登校児童をはじめ、色々な理由で高校に通えなかった人が通ってくるので、通っている生徒に聞くと、割と勉強以外で勇気をもらえることも多いようです。

倍率の低い高校が多いですし、試験科目も5教科がっちりではないところもあるので、行きたい高校が見つかれば対策もしやすいと思います。

不登校児童にはおすすめですが、大学入試を目指す場合は大変だと思います。

余談ですが、私の嫁の友人の旦那さんが高校資格を取りたくて定時制の高校に通いました。(その人は高校を中退している)年齢は28歳です。とても充実した学校生活だったようで、大人も普通に通える学校です。

通信制の高校

毎日ではなく、必要に応じて通学する通信制の高校に関しては、フォローがしっかりしている高校を選ばないと失敗します。おそらく基本的に自宅学習がメインになりますので、だらけないように注意しておく必要があります。

他人と一緒に生活することが苦手な児童にとってはこちらが良いかもしれません。

入試も一応ありますが、ほとんどは形式上で中学校の欠席等も関係ありません。基本的に、ほぼどんな生徒でも入学することが出来ます。

卒業は単位制で単位さえ取れれば卒業できます。しかし、大学入試となるとやはり大変です。

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倍率が低い高校で注意すること

入試倍率が低い高校は入りやすいことは事実です。しかし、そのような高校すべてが不登校児童が安心して通える環境にあるかどうかは疑問が残ります。

先ほども書いた通り、倍率が低い高校の多くは学力の低い高校も多く、いわゆる素行に多少問題がある生徒が入ってくる可能性も高いという事実があります。

不登校児童はそれぞれ深い悩みを抱えていることが多く、中でも対人関係に悩んでいる場合が多いようです。上記のような高校に進んで、デリケートな感情を粗末にしてしまうような事件や、事故が起こる可能性も否定できません。

勿論、学力の低い学校にも先生方がとてもしっかりしていて、良い学校はいくつもあると思います。そのような高校をしっかりと選んで入試を受けてほしいと願います。

ただ単純に倍率が低いから入りやすいというだけで選んではダメということが分かってもらえたらと思います。

不登校の理由

私が受け持った不登校児童の不登校になった理由ですが大きく分けると5つです。

  1. 他人との関係がうまくいかない、大勢の中で孤独を感じる
  2. 先生が怖い、先生との関係がうまくいかない
  3. いじめにあった
  4. 学校での出来事で大きなショックを受けた(親友に裏切られる等)
  5. 血圧が低くどうしても朝起きられない、寝起きが悪い

上記の他にもいくつか理由がありますが、詳細は伏せます。不登校児童と話した感じだと、やはりどうしてもいけない理由がそれぞれあります。単純に『学校は大切だから行きなさい』とはとても言えません。

実際に不登校児童と接したことのない人は『甘えてるんじゃない、将来のために行った方が良いに決まっている』みたいな意見があるとは思いますが、どうしても行けないという理由が存在し、それは他人ではなかなか解決できないことが多いことも事実です。

不登校を完全に肯定するわけではありませんが、今の時代、学校に行かなくても仕事をして稼ぐ手段は探せばあると感じています。自分の感情を押し殺して、つらい日々を毎日送るならば無理していく必要は無いと思います。

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不登校児童のその後の進路

全員のその後の進路の確認は取れていません。引っ越してしまったり、誰に聞いてもわからない場合もありますので。分かっているところだと

▼全日制の高校に行った生徒のうち1人は卒業してコンピューターグラフィック関連の専門学校に進みました。もう一人は残念ながら高校1年生の時に退学しています。

▼定時制に進んだ3人の生徒のうち2人は卒業しています。この2人は塾にもたまに遊びに来ていました。1人は卒業後に就職(実家の手伝い)、もう一人は専門学校に進みました。残りのもう1人は不明です。

▼通信制の高校に進んだ生徒1人の進路も不明です。

結果からみれば、中学校の不登校の児童でもおおよそ高校を卒業できているようです。素晴らしいことですね。

最後に

不登校児童であっても明るい未来はあります。周りに相談できる人がいれば、色々なことが解決できる可能性があります。高校を探す前に、相談できる人や場所を探せるといいと感じます。親身になって考えてくれる人がきっといるはずです。あきらめずに上を向いてもらいたいと思います。

高校選びは通常、学校の先生と相談していくものですが、先生との関係がうまくいかない不登校児童の場合はそうもいかないこともあるようです。学習塾などの民間の機関も是非利用してみてください。

どこにも相談できないとお悩みの方がいれば私のおすすめのリンクを3つ張っておきます。何かしらの道が開かれるかもしれません。まずは資料請求をしてみてはいかがでしょうか。

1.通信制高校相談センター

2.無学年制教材!対話型アニメーション、インターネット教材【すらら】

3.タウンライフ塾探し

私は不登校児童をいつでも応援しています。頑張れ!!

では、また。

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